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嵐山町施政方針

平成24年度(2012年度)施政方針

 本日、ここに平成24年第1回定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆様には、ご健勝にてご参集をいただき、深く感謝を申し上げます。
 平成24年度の当初予算案を始めとします町政の重要案件につきまして、ご審議をお願いするに先立ち、町政運営に関する基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様を始め、町民の皆様のご理解とご協力を賜りたく、お願い申し上げます。

 ご存知のとおり、平成23年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生しました。太平洋沿岸を中心に、これまで見たこともない高い津波が東北地方から関東地方を襲い、太平洋沿岸ではかつてない被害がありました。これに伴い、福島第一原子力発電所は、壊滅的な被害を受け、広範囲に放射能汚染が広がりました。この東日本大震災は多くの命を奪い、多くの方の帰る場所を奪いました。改めて被災された方々や自治体にこの場を持ちまして再度お悔やみを申し上げますとともに、一日も早い復興を願ってやみません。
 震災からもうすぐ1年が経過することになりますが、今なお放射能除去、瓦礫撤去や復興計画策定など被災地の課題は山積しています。国においては、去る2月10日にようやく復興庁が発足されましたが、被災地の復興はスピードが必要です。迅速かつきめ細かい対応を望むものであります。
 更に昨年は、長野県北部地震に加え、台風12号が日本を襲い、紀伊半島に記録的な大雨をもたらし多大な被害が発生するなど、これまで以上に大規模な自然災害があった年でありました。
 経済においては、10月にタイの大洪水被害により、多くの日系企業が大打撃を受けました。更に、10月31日にはオセアニア市場で、円相場が一時1ドル75円32銭まで上昇し、戦後最高値を更新するなど、日本の輸出産業も打撃を受けているようであります。世界経済に目を向けるとギリシャの経済危機を発端とするヨーロッパの財政危機や中東情勢も懸念され、日本経済を取り巻く状況はこれまでにも増して厳しい状況であるといわれております。
国立社会保障・人口問題研究所が、1月30日に発表した日本の将来推計人口では、平成22年国勢調査における日本の人口1億2,806万人が、20年後の平成42年には1億1,662万人となり、平成60年には1億人を割り込み、9,913万人になると発表されました。平成72年には65歳以上の人口割合が39.9%となり、約4割の方が高齢者という超高齢社会がやってまいります。政府は社会保障への対応と財政健全化として、2月17日に「社会保障と税の一体改革」を閣議決定しましたが、審議等は混迷を極めている状況であり、これからの日本の姿が、なかなか展望できない状況が続いています。
 本町においてもその影響を受け、更に厳しい状況が予想されます。
 しかしながら、東日本大震災においては、多くの町民の皆様が被災者の方々に、暖かい支援を差し伸べてくださいました。町としても精一杯のことをさせていただき、被災者の方からも感謝の声を頂いております。平成23年に改めて考えさせられた「ひとびとの絆」でありますが、嵐山町の皆様にはこれまで培った土壌があり、それがこの町の更なる発展に必ず繋がって行くと確信させて頂きました。
 昨年ご審議の上策定させていただきました、第5次嵐山町総合振興計画は「豊かな自然 あふれる笑顔 心の通いあうまち らんざん」を将来像としています。昨年の経験は、この将来像が本当に正しいものであると再認識させられました。この将来像を実現すべく、平成24年度の予算案を、次のとおり編成させて頂きました。

一般会計 57億1,400万円(対前年度比2.6%減)
国民健康保険特別会計 19億2,188万3千円(対前年度比5.9%増)
後期高齢者医療特別会計 1億5,505万1千円(対前年度比8.9%増)
介護保険特別会計 10億686万5千円(対前年度比4.9%増)
下水道事業特別会計 6億5,285万円(対前年度比19.9%増)
水道事業会計 8億5,921万8千円(対前年度比14.4%減)
予算総額は103億986万7千円(対前年度比0.2%減)となります。

 一般会計の歳入では、前年度に引き続き町税が3.2%減の約8千5百万円の大幅な減額となっています。扶養控除の廃止等に伴いまして、個人町民税は約1千7百万円の増額となるものの、円高等の影響により、法人町民税が約4百万円の減額となりました。また、平成23年度の評価替えの影響により固定資産税も約9千1百万円の減額であり、昨年に増して、大変厳しい状況が続いております。
 地方交付税は国の「平成24年度地方財政への対応」により1千8百万円、2.9%の増額となりましたが、財政調整基金を3億3千4百万円取り崩し財源不足を補うことといたしました。基金取り崩し額の合計は、ここ数年で最大の約3億8千5百万円となり、非常に厳しい予算編成となりました。
 起債額は約6億4千3百万円でありまして、昨年度と比較し16.8%減の約1億2千9百万円の減額となっておりますが、臨時財政対策債が2千6百万円増加したことによりまして、今年度もプライマリーバランス(基礎的財政収支)を守ることができませんでした。
 ここ数年来、大変厳しい状況下ではありますが、東日本大震災等の教訓を踏まえ、これからも安全で安心であり、豊かな自然を育み、地域経済が活性化し、未来へ希望がつながるまちであり続けるため、各種施策を行っていくものであります。

 それでは、平成24年度の主な事業につきまして、第5次嵐山町総合振興計画の各種施策に基づきまして、説明させていただきます。

1. 町民と行政の協働による調和のとれたまち

 まず、『町民と行政の協働による調和のとれたまち』でございます。
昨年6月にオープンしたふれあい交流センターは、子どもから高齢者に至るまで、広く町民の方々に交流の場を提供し、生涯学習の充実及び住民主体のまちづくりの推進を目的に設置されたものであります。ボランティア活動を活性化させるため、ボランティアコーディネーターを配置させていただきましたが、次のステップとしてボランティアセンターを立ち上げ、ボランティア活動を更に積極的に支援してまいります。
 平成17年度から始まった地域コミュニティ事業は、地域の方々が創意工夫を重ねながら積極的にご利用されております。今年も引き続き助成を継続することにより、地域の更なる活性化のため支援してまいります。
 近年は、パソコンにおけるインターネットの普及からスマートフォンといった携帯型端末の普及へと時代は進んでおります。このような状況の中、平成13年に立ち上げた町の公式ホームページを、誰もが見やすく利用しやすい情報ツールとしてリニューアルしてまいります。
 男女共同参画においては、「"らんざん"男女が共にいきいきと暮らせるまちづくり条例」により現在策定中であります、第2次男女共同参画基本計画に基づき各種施策を行ってまいります。

2.健康で互いに支えあう活き活きとしたまち

 次に『健康で互いに支えあう活き活きとしたまち』でございます。
 予防接種事業につきましては、昨年度から子宮頸がんワクチン、ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチンの予防接種の助成を行っております。更に平成24年度からは、ロタウィルス、おたふくかぜ、水痘及び中学3年生へのインフルエンザの予防接種の助成を行ってまいります。嵐山町の子どもたちが、健やかで笑顔あふれる生活ができるように支援してまいります。
 また、生活習慣病の予防対策として利用しております「活き活きふれあいプラザやすらぎ」のトレーニング器具を更新し、利用者が更に使いやすくなるよう整備してまいります。
 障害者施策においては、第2期嵐山町障害者計画・第3期嵐山町障害福祉計画に基づき、各種施策を行ってまいります。
 障害児施策につきましては、これまで県が行ってまいりましたが、障害者自立支援法及び児童福祉法の改正に伴い、町が行うこととなりました。利用者の皆様が混乱しないよう進めてまいります。
 平成21年度から県の補助事業として実施してまいりました障害者相談事業につきましては、補助金は終了することになりますが、引き続き町では、障害者生活支援員を配置し、県から委譲される身体障害者相談員及び知的障害者相談員とともに障害者の方が相談しやすい体制を整備してまいります。
更に、嵐山町の今後の地域福祉を総合的に推進するため、「地域福祉計画」を策定してまいります。
 高齢者施策においては、第5期嵐山町高齢者福祉計画・介護保険事業計画に基づき、各種施策を行ってまいります。
我が国全体では、平成72年には65歳以上の人口割合が39.9%となる予想が立てられましたが、嵐山町では平成32年に34.2%となると予測されております。
 今後の高齢者施策のキーワードは、生きがいのある生活、地域における生活支援、地域の支えあいであります。
 生きがいある生活と高齢者の雇用の確保のため、引き続きシルバー人材センターへの補助を行ってまいります。
 昨年から実施しております高齢者等の支え愛運動が定着し、地域のつながりを深め、高齢者がいつまでも元気で笑顔で生活できるよう、各種施策を行ってまいります。
 平成24年度からの介護保険料につきましては、全国的に見直しを行っているところであります。介護報酬の見直しなどがあり、国では大幅な上昇が見込まれるとしておりましたが、嵐山町においては基金の取り崩しを行うことにより、保険料基準額を4,000円と据え置く予定でございます。介護保険サービスを適正に受けることができるよう、今後も介護保険特別会計の健全な運営に努めてまいります。
 国民健康保険特別会計におきましては、大変危機的な状況でありましたが、医療費の増加傾向も少し落ちついてきております。今後も、食生活の改善などの生活習慣病予防事業等を積極的に行うことにより、医療費の抑制を図り、健全な財政運営を行ってまいります。


3.水と緑に恵まれたうるおいのあるまち

 次に『水と緑に恵まれたうるおいのあるまち』でございます。
 人間が生活するために一番大切なものは水であります。しかしながら、戦後の日本では生活排水などをそのまま河川に流してきました。それにより川や海が汚れ、人が住む環境をも破壊しかねない状況となっております。
 町では、平成6年度から市街化区域を中心とする計画エリアを設定し、公共下水道事業を行ってまいりました。その他の地域については、合併浄化槽としておりましたが、なかなか普及が進まないのが実態でした。河川をきれいにするためには、生活排水を適正に処理しなければなりません。そのため、町では平成22年度より市町村設置型合併浄化槽整備事業に取り組んでまいりました。地域経済の活性化と事業の効率化を図るため、埼玉県内初となるPFI事業により行うこととし、平成24年度から本格的に事業を開始し、この自然豊かな嵐山町の環境を次世代に引き継ぐため、水質の保全を積極的に推進してまいります。
 現在、福島第一原子力発電所の事故により、国の原子力施策は大きな転換点を迎えております。平成22年度から開始いたしました太陽光発電・高効率給湯器設置補助金につきましても、引き続き行ってまいります。
更に、平成25年度にかけて、良好な環境を将来の世代に引き継ぐため、嵐山町環境基本条例及び緑・清流・オオムラサキが舞う嵐山町ストップ温暖化条例に基づき、環境基本計画並びにストップ温暖化推進計画を策定してまいります。
 アライグマ等の外来生物は年々被害を増し、どの市町村も対応に苦慮しているところであります。嵐山町の被害を最小限に抑えるため、体制を整備してまいります。
 平成23年度から整備を行っております志賀の(仮称)堂沼公園については、地域の皆様が憩い、更に武蔵嵐山駅から杉山城跡までのハイキングルートの中間地点とし広く活用されるよう整備を継続してまいります。また、大平山山頂からの眺望は嵐山町の財産であります。山頂周辺の用地を取得し、美しい眺望を守ってまいります。

4.歴史・文化のかおり高く子どもの笑顔あふれるまち

 次に『歴史・文化のかおり高く子どもの笑顔あふれるまち』でございます。
子ども医療費につきましては、中学校終了前までの入院・通院費の助成を近隣市町村に先駆けて行ってまいりました。しかしながら、医療費の支給については、近年窓口払いの廃止の要望を強く頂いております。
 しかし、町では窓口払いの廃止に伴う支出額の増加が約3千万円に上ることが予想されることから、その費用を他の子育て施策に活用することが本来の子育て支援と考えております。その代替の事業といたしまして、昨年度から保育料の段階区分の見直しと5%削減を行い、約1千万円の負担軽減を行っております。
 また、平成24年度からは、ロタウィルス、おたふくかぜ、水痘及び中学3年生へのインフルエンザの予防接種の助成事業を行ってまいります。
更に、小中学生の学年費個人負担分として、小学生に年額1万円、中学生に年額2万円を助成し、小中学校の児童・生徒の皆様が、安心して勉学に励むことができる環境を整備してまいります。
 これらの「子ども医療費窓口払い代替事業」は総額約3千6百万円となります。医療費を窓口で一度支払って頂くことにより、約3千万円が生み出され、子どもの健康・福祉・教育のために役立てていきたいと考えておりますので、ご理解とご協力をお願いするところであります。
 耐震診断によりまして建て替えが相当であるとされた、七郷小学校体育館及び菅谷中学校体育館は3月に落成式を開催する運びとなりました。また、菅谷小学校体育館及び志賀小学校体育館につきましては、平成24年度に耐震補強工事及び屋根塗装改修工事を実施いたします。これにより、嵐山町の全ての教育施設は耐震化が終了いたします。
 今後も安全で安心して園児・児童・生徒の皆様が学校生活が送れるよう、環境を整備してまいります。
 学校現場におきましても、地域とのつながりの大切さが改めて叫ばれております。これまで町では地域ふれあい事業を行い、地域の皆様とのふれあいを推進してまいりました。継続は力なりです。これからも引き続き実施し、嵐山町の伝統としてまいりたいと考えております。
 昨年、町は県から地域子育て応援タウンの認定を受けました。これは、積極的に子育て支援策を行ってきた証であります。
 そのひとつが、育児支援相談員を配置するなど就園前の育児に関し気軽に相談できる体制を整備したことであります。更に、平成22年度からは乳幼児や保護者の皆様が気軽に遊び、ふれあえるスペースの整備も行ってまいりました。
 平成24年度からは、更に北部交流センター、役場町民ホール、ふれあい交流センターにおいて定期的におやこ体操やふれあい教室を開催し、育児をする皆様の交流の場を増やしてまいります。
 民間で実施して頂いている保育所や学童保育につきましては、利用者のニーズの多様化に伴い、保育への様々な対応が必要となってきております。財政状況が苦しい中ではありますが、事業者のニーズを的確に把握し、きめ細かい対応をしてまいりたいと考えております。
 菅谷館跡内にあります畠山重忠公像については、平成23年12月に町指定文化財になりましたが、東日本大震災により前傾してしまいました。平成24年度は、修理のための構造調査を行ってまいります。
 また、平成20年に国指定史跡となりました杉山城跡につきまして、杉山城保存管理計画に基づき公有地化を行うため、土地の鑑定評価委託を行ってまいります。
 B&G海洋センターの修繕でございますが、平成23年度に調査・設計を行い平成24年度に工事を実施する予定でありました。しかし、B&G財団から、東日本大震災に対応するため、平成24年度の補助は難しいとの回答を受け、平成24年度に調査・設計を行い、平成25年度に改修工事を実施してまいります。
 昨年オープンいたしましたふれあい交流センターは、予想以上に多くの皆様に利用していただいております。今後も利用しやすい体制を整備し、町の生涯学習の拠点として運営してまいります。

5.安全・安心で活力に満ち、快適に暮らせるまち

 次に『安全・安心で活力に満ち、快適に暮らせるまち』でございます。
 地域経済は依然として厳しい状態が続いております。しかしながら、地域が笑顔でいるためには、地域経済の活性化が必要です。町では、平成23年度から、耐震化及び地域経済の活性化を図るため、住宅リフォーム事業を行ってきました。更に、平成24年度からは市町村設置型合併浄化槽整備事業をPFI事業として実施するなど地域経済の活性化対策を行ってまいります。
 防火対策においては、平成19年度に住宅用火災警報器を高齢者や障害者の方に対し無料貸与を行うなど、これまでも力を入れてまいりました。しかしながら、住宅用火災警報器の設置については、義務化されているにも関わらずなかなか設置が進んでいない状況であり、埼玉県の設置率が65.7%であるのに対し、比企地域は43.8%と大変低くなっているとのことであります。
住宅用火災警報器の設置は、火災から命を救うことにつながります。町民の皆様の安全を確保するため、平成24年度は、住宅用火災警報器の購入に対する補助及び設置の取り付けに対して委託を行うことといたしました。
 また、地域を守る消防団の活動を支援するため、第1分団第3部鎌形消防団の消防ポンプ車を更新してまいります。
 東日本大震災は、今後の防災体制を考える上で大きな転機となりました。想定されなかったこの震災により、防災計画の見直しが必要となりました。埼玉県では平成23年11月に埼玉県地域防災計画が改正されております。この県の改正を踏まえ、嵐山町地域防災計画も見直すこととしております。
 震災時には、電話は勿論、携帯電話も利用ができなくなる状態でありました。避難場所との連絡を確保するため、国の平成23年第3次補正予算を利用し、七郷小学校、玉ノ岡中学校、志賀小学校、ふれあい交流センター、菅谷小学校、嵐山幼稚園の主要な避難場所と双方向通信ができるよう整備を行ってまいります。
 防災訓練でありますが、北部及び中央地区で実施してまいりました。平成24年度は南部地区において防災訓練を実施し、更なる防災意識を向上を図ってまいります。
 防犯対策においては、平成17年から18年にかけて、町内全域に自主パトロール組織が結成されました。その活動の結果、平成16年に593件ありました犯罪件数は平成22年には225件と激減したところであります。平成23年は249件と若干増加してしまいましたが、防犯対策においても地域のつながりや見守りが大切であるといわれております。今後も厳しい財政状況ではありますが、防火・防災・防犯対策を積極的に推進し、町民の皆様の命を守り、明るく笑顔で生活できるよう様々な支援を継続してまいります。
 平成20年度から進めてまいりました嵐山北部地区都市再生整備計画による事業も平成24年度をもって終了となります。広野地区の町道1-8号線整備及び古里110号線整備を行い、地域の活性化や利便性の向上を図ってまいります。
 生活道路整備におきましても、地元のご要望を頂きました吉田326号線、志賀100号線整備を行ってまいります。
 また、平沢土地区画整理事業及び東原土地区画整理事業におきましては、住宅地の整備を行い町の人口を確保するため、引き続き支援を行ってまいります。
 昨年は、マスコットキャラクター「むさし嵐丸」が誕生し、多くの方から好評価を頂いております。11月に行われました第9回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦では、「嵐山辛モツ焼そば」が3位を受賞するなど地域の活性化も図られていると感じております。
 平成24年度には、嵐山町内に観光地誘導看板を再度設置し、嵐山町に来ていただいた皆様が迷わず観光でき、何度も訪れていただけるよう整備を行ってまいります。
 農業においては、依然として農業施設の保全や後継者不足など厳しい状況が続いております。更に、政府はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に参加する意向を表明しました。今後の農業に対する不安も大きな声となっております。
 町ではこれまで9地区において土地改良を実施し、農業基盤の整備を行ってまいりました。今後もその良好な環境を維持していくため、嵐山南部土地改良区及び嵐山中部土地改良区に土地改良施設維持管理適正化事業補助金を交付し、農地の保全を支援してまいります。
 平成21年度から3年間の県の補助を受け配置してきました農政推進員につきましても、農業のきめ細かい支援を行うため、県補助は終了しますが、町では引き続き配置してまいります。
 運転免許証のない75歳以上の方の外出支援を行うため平成23年7月から開始しました高齢者外出支援タクシー券の交付につきましても引き続き実施し、今後の効率的で効果的な交通施策につなげてまいります。

6.計画の実現に向けて

 平成24年度予算編成は、税収の大幅な落ち込みによる財源不足を大幅な基金繰り入れで補うなど近年にない厳しい予算編成となりました。
 起債残高も、学校給食センター、ふれあい交流センター、体育館改築等の工事や臨時財政対策債によりここ数年増加してきております。
 しかしながら、基礎的自治体として、町民の方の安全と安心を守り、笑顔で生活していただくためにも、安定した財政運営を行っていく必要があります。現在の財政状況を的確に把握し、公表することにより持続可能な財政運営を行ってまいります。
 これまでも町では公正・公平を図るため積極的に収納の強化を図っており、平成22年度の現年の税の徴収率は98.8%と県内市町村中第3位となっております。昨年からはコンビニ収納を始めるなど、引き続き収納の強化に努めてまいります。
 町民、各種団体等、地元企業との協働による「地域経営」のまちづくりを進めるためには、住民合意による政策形成能力や政策実行力を備えた職員の育成を図る必要があります。引き続き職員育成方針に基づき、職員の育成を行ってまいります。

 私はこれまで、何度となく「人と人とのつながり」の大切さを訴えてまいりました。
 第5次嵐山町総合振興計画においても、「町民と行政の協働によるまちづくり」を前面に押し出すなど、「つながり」を強調した計画として作成されました。
そしてそれは、皮肉にも東日本大震災という千年に一度といわれる大災害において、最も大切なことは「つながり」であり「絆」であると再確認されました。

 かの中国の儒教家孟子の名言に「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」というものがあります。
 ご存知のとおり、運や時世の流れなどの天の与える好機も土地の有利な条件には及ばず、土地の有利な条件も民心の和合には及ばないという意味です。何にも増して人の和、人と人とのつながりが大切ということだと思います。
 嵐山町には、菅谷館跡や杉山城跡など歴史あふれる時の利があります。都心から電車で約1時間という距離にあり、なおかつ嵐山渓谷などの豊かな自然という地の利があります。そして何よりも必要なのは「人と人とのつながり」であります。
 「私たちのまち」という意識を持ち、住んで良かったというまちをつくる。それは、全ての人々の気持ちがつながらなくてはならないと考えます。
 人口減少、人口構造の変化、東日本大震災を始めとする災害、長引く不況などにより日本は大きく変わろうとしています。
 しかし、悲観していても何も始まりません。「人と人とのつながり」により皆で一歩を歩みだし、住んでよかったといえる嵐山町を創っていこうではありませんか。

 以上、平成24年度の町政運営に関する基本的な考え方と平成24年度予算の概要を申し上げました。
 混沌とした状況ではありますが、今後も嵐山町が更に発展するため、新たな気持ちを持って行政運営を行っていく覚悟であります。議員の皆様並びに町民の皆様には、引き続き特段のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、平成24年度の施政方針とさせていただきます。

 平成24年2月28日
 嵐山町長 岩 澤  勝 


問合せ
嵐山町総務課財政契約担当 電話:0493-62-2151