嵐山町の自然(概要)
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嵐山町の自然(概要)
◎嵐山町の自然とは
嵐山町は、秩父山地と関東平野の境に位置する丘陵の町です。また、南北に細長く、北部と南部ではその景色もだいぶ違ってきます。北部の七郷地区(旧七郷村)には谷津(台地や丘陵地の縁にできる小さな谷)地形が多く、その最深部には農耕用のため池が人工的につくられ、谷全体が水田として利用されています。南部の菅谷地区(旧菅谷村)でも谷津田が多く、また都幾川、槻川といった清流が流れていることから、水辺の自然が豊かです。
森林環境から見ると、全体的に雑木林が多く、山沿いにはスギやヒノキの植林も見られます。これらの森林は水辺環境や複雑な地形と相まって、県内でも有数の里地里山環境が残されています。
嵐山町の位置する比企丘陵は、山地性と平地性の両方の生きものが混在した状態で見られ、その種類数は山地や平地のそれと比較して、とても多いのが特徴です。その代わりと言ってはなんですが、種類ごとの個体数はさほど多くないようで、珍しい種類となると出会うことも少ないようです。
新緑の雑木林
◎どんな生きものがみられるの?
丘陵の生きものの代表としては、町のシンボルであり国蝶の『オオムラサキ』が見られます。雑木林を生息の場とするこの蝶は、もともとひとつの地域における個体数がさほど多くない種であることもあり、雑木林の環境が変化するとすぐにいなくなってしまいます。埼玉県内の平地における生息状況はすでに絶滅状態に近く、嵐山町は都心に近い貴重な生息地となっています。このため町では、オオムラサキの生息環境を含めた保護活動を行っています。
また、ほかの生きものでは、谷津田にゲンジボタルやヘイケボタルも少ないながら見られます。河川や水路にはメダカやヤリタナゴ、ホトケドジョウ等がわずかに生息しているほか、里山をすみかとするオオタカやキツネ、ムササビなども時折見られます。植物ではカタクリの自生地が数箇所確認されており、谷津田のため池には浮遊植物のヒシが、雑木林にはシュンランが見られることもあります。遠山地区の尾根沿いにはスダジイの巨木を含め貴重な照葉樹林も残されています。
オオムラサキ♂
ゲンジボタル
◎嵐山町では、身近な自然を大切にしています。
里地里山の自然が豊かに残る嵐山町ですが、都市化の波が押し寄せると共に生きものたちの生息する場所が失われつつあるのも事実です。嵐山町では「人と自然が共生できるまちづくり」を目指し、積極的な自然保護事業を展開しています。南部の都幾川・槻川といった清流域には「オオムラサキの森」や「蝶の里公園」、「ホタルの里」、「さいたま緑のトラスト保全第3号地」、「将軍沢里山」、「千手堂小千代山」といった自然保護地が確保され、ボランティアの協力による保全管理が行われているほか、町内の小学生やボランティアを中心とした「オオムラサキの越冬幼虫調査」を毎年実施して自然環境が保たれているか調べ、さらに地域住民が地元の里地里山環境をボランティアにより保全管理するなど、住民参加型の自然保護活動が町全体に広がっています。
お問い合わせ
嵐山町役場(らんざんまち)環境課環境担当
電話: 0493-62-0719
ファクス: 0493-62-0713
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